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窓選び!窓の種類、樹脂サッシ、トリプルガラスについて

窓は何が良い?窓の種類、樹脂サッシ、トリプルガラスについて

「注文住宅を建てる上で、窓は何が良いのだろう?」
「どれくらいの数、どこに付けたら良いのだろう?」

工務店と建築請負契約をすると、決めなければいけない窓の設置と種類のこと。どこにどれくらいの数をどんな種類で設置すればよいのだろう?「工務店のおすすめ」のまま、「見積もり時の参考図面のまま」で良いのでしょうか?

いいえ、せっかくの注文住宅なので「工務店のおすすめ」のままにせず、自分で知り工務店と相談しながら、理解して納得した上で決めたいですよね。そうすれば後悔しない・納得のいく家づくりができると思います。

それぞれ予算やこだわりに応じて選択が分かれると思いますが、まずはどんな種類があるかを知りましょう。私が(妻が)、選択した窓の種類についてもご紹介します。

私について

2018年8月(当時39歳)、子ども(当時0歳)ができた事をきっかけに、築40年の古い家を建替する検討をはじめました。近くの住宅展示場で一条工務店でとった見積もりを見て挫折、2年後に再度検討を始めて桧家住宅で2021年3月(当時42歳)に家の引き渡しを受け新しい家に住みはじめました。約3年間、注文住宅で家を建てるのに情報収集を行い、検討しました。

できれば、無理なく家を建てたい(安く建てたい)。でも、納得できない家づくりは嫌だったので、3年間情報収集して、工務店と相談して家を建てました。検討が及ばなかった部分もあり、少し後悔している部分もありますが、これから家を建てようと検討している方に、有意義な情報提供ができると嬉しいです。

家を建てるのは、短い期間に決定しないといけないことがたくさんなので、大変だと思います。また多くの方は、住宅ローンを抱えることになるので気が重くなってしまうこともあると思いますが、ぜひ頑張って納得のいく家づくりをしてください。

予算と合わない場合はもちろん、あまり高級なものを使用しない、あるいは引き返す勇気も大事かなと思います。

目次

窓について情報収集しましょう!

まずは、窓がどれ位の重要度なのか知ることから始めましょう!

窓が家に与える影響

窓を、内側から考えると、換気や採光・外の景色を見るためにつくりますが、逆に言うと空気の入れ替えが必要ない場合や採光が不要・外から見られたくない部屋には、「無い方が良い」と考えたのが、私の情報収集の結論でした。

但し、外側から考えると、外観にも影響するのでそこも考慮が必要です。

窓はない、または極力少ないほうが快適!

窓の少ない家(HOMA)
窓の少ない家

「窓」はガラス本体と外枠ガラスサッシでできていますが、「断熱材のある壁」に比べて、熱伝導が大きく、気密性の点でも隙間ができるので不利になります。熱伝導が高く気密性が低くなると、熱が外に逃げたり換気性能が落ちますので、窓の数や窓面積はその点では少ないほうが良いです。

また、「窓」がある場合、窓の内側にも外側にも、ものが置きにくくなくなりますので、間取りと合わせてよく考慮する必要があります。窓がなければ、壁際にものを置き放題できますよね。

また、防音やプライバシー・防犯の観点からも窓は少ないほうが実生活上は快適です。お隣さんが近い場合など、常にカーテンを掛けておかないといけないなどは、不便ですよね。実際にお隣や道路とどのように繋がっているのかを考慮しないといけないことから窓の設置は慎重に行う必要があります。

窓を閉めていても1時間に0.5回、家の空気が入れ替わるようにできている!

今の家は、家の窓が閉じた状態でも換気されるよう考慮・設計がされていることから、実は窓を開けて積極的に換気をする必要も薄くなっています。昨今の異常気象による夏の暑さの影響や、冬の寒さによる冷暖房効率の観点からも、窓は少なく、小さい方が利点が大きいといえます。

換気システムは、建築基本法によって設置が義務付けられており、2003年以降に建てられた日本の新築住宅には必ず設置しなければなりません。義務付けされているのは「24時間換気」で、住宅の空気を1時間に0.5回入れ替える機器(システム)の設置が必須項目となっています。これにより、シックハウス症候群の防止や結露防止、カビやダニの抑制が行なえます。

一定程度窓は必要!採光したい・外の景色が見たい・外観を良くしたいなど

軒の大きい家
軒の大きい家

家に必要な窓の機能は何でしょうか?熱伝導率は壁と比べて高いですが、採光は必要ですし、冬の日差しは取り入れたいですよね。窓を設置する場合に、夏に涼しく、冬を快適に過ごすためには、窓の上の軒(ノキ)や庇(ヒサシ)の設置が有効です。

夏と冬の軒と庇
夏と冬の軒(ノキ)と庇(ヒサシ) 出典:TKK-AP 

夏は、太陽の高さが高いので真上からの日差しを遮る「軒(ノキ)」や「庇(ヒサシ)」が有効に機能します。また、冬は太陽の高さが低いので、「軒(ノキ)」や「庇(ヒサシ)」に遮られずに太陽の光や熱を家の中に取り入れることができます。

そういう観点でいくと、実際には東西南北の方角で積極的に窓を設置したいのは「南」の方角で、「軒(ノキ)」や「庇(ヒサシ)」を作った上で窓を設置するというのが、最も効果的だと思います。逆に、東・西・北には、設置しないか最低限の面積で窓を設置する形が望ましいかと思います。

これを踏まえた上で、外観を良くするために窓を使っていくのが良いかと思います。

窓の代表的なメーカーについて

工務店によって、選べる窓のメーカーは決まっています。工務店を選ぶと、選べるガラスサッシメーカーが決まってしまうため、どうしても窓にこだわりたい場合には、契約前に工務店に確認をしておきましょう。

  • YKK AP株式会社
    私見ですが、最も有名なガラスサッシメーカーではないでしょうか?YKK APはCMでもおなじみかつ、学校などでもよく見かけたガラスサッシですよね。堅実なイメージが有り、窓も実際にちょっと無骨な感じがします。ただ、その分熱伝導対応に、オール樹脂サッシを用意していたりサッシ面積が窓面積に対して大きかったりして、熱伝導的には有利な選択肢を用意しているメーカーだと思います。
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  • LIXIL株式会社(リクシル)
    新しい会社のイメージがありますが、元はトステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアが統合されてできた会社ですね。窓でいうと、おしゃれなイメージのある会社かなと思います。住宅用ガラスサッシでは、YKKと双璧をなすシェアの大きい会社のイメージです。
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  • 株式会社エクセルシャノン
    高機能な住宅用ガラスサッシメーカーです。ヤマト住建など一部の工務店で取り扱いがあります。
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多くの工務店で取り扱いがあるのは、YKKとLIXILです。私が家を建てた当時の桧家住宅でも、選択できる窓は、「YKKの樹脂窓(APW330)」または「LIXILのアルミ/樹脂のハイブリッド窓(サーモスⅡ)」でした。

樹脂窓の方が断熱性能は高いから、絶対にYKKのAPW300にしたい。YKKにしたいけど良い?

いいよ。

桧家住宅

分かりました!

んん〜。よく見ると、LIXIL窓のほうがサッシがスリムで、ガラスが大きくって、外側がアルミの良い色でピカピカ!やっぱりLIXILにしたい!

桧家住宅

分かりました!

と、こんな感じで我が家は、LIXILのハイブリッドサッシの2重ガラスの窓になりました。実物をよく確認して家族と相談をしましょう!実は、だいぶ見た目が違います。断熱的にはYKK樹脂サッシの方が良いのですが、当時のLIXILは「窓面積が大きくおしゃれで、外側がアルミなので見た目も格好が良かった」のです。

ただ、わかってはいたのですが、「LIXILの窓はガラス面積が大きい分、窓の鍵がかかっているのかいないのかまで丸見え」なんですよね。あとはお好みで良いと思います。住んでみて、LIXILでも満足できます。鍵の箇所まで見えるので少しだけ、防犯の面で気をつかいます。

断熱効果を狙うのであれば、「樹脂サッシかつ、トリプルガラス」など高価なものを狙うほど良いのだと思いますが、窓の大きさや数を小さく・少なくする、種類を引き違い窓ではなく縦すべり・横すべり窓にするなどの方が効果が大きいかなと思います。その方が、お金も節約できますもんね。

色も内側と外側で選べますので、色々な家を見て、お気に入りの色の組み合わせを選んでおくことが重要かなと思います。

窓の見学に行こう

家の窓選びは、窓単体や工務店にあるカットモデルやサンプルを見るよりも、実際に多くの実物を見るほうが感覚として選びやすいと思います。多くの工務店では、建築中の家の見学を行えますので、担当営業さんに連れて行ってもらいましょう。または、住宅地では建売販売がどこかしらで行われていることが多いので、内見をさせてもらいましょう。

また住宅展示場のモデルハウスの窓を見るのもおすすめです。工務店ほどではないですがガラスサッシメーカーにもショールームがあります。

樹脂サッシか、ハイブリッドサッシか?ダブルガラスかトリプルガラスか?

樹脂サッシというのは、「YKKのAPW330やAPW430」「LIXILの樹脂窓EW」などの窓枠がオール樹脂でできているもので断熱性に優れています。また、ハイブリッドサッシは「LIXILのサーモスⅡ」などの窓枠が、外側がアルミ、内側が樹脂でできているものを言います。

通常、住宅用窓は2重のガラスになっています。樹脂サッシの中で、ガラスを3枚重ねをして断熱性を高めているものをトリプルガラスといいます。

一般的な住宅用ガラスでは、樹脂サッシでトリプルガラスが最も断熱性能は高いですが、予算と相談になりますね。またサッシは、色を選ぶことができます。内側と外側で違う色を選ぶことができるものもあるので、工務店の標準仕様でも選択の幅は広いです。ここはお好みですね。選ぶのがちょっと大変です。

ガラスサッシで選べる色

  • YKKのAPW330で選べる色はこちら
  • LIXILのサーモスⅡで選べる色はこちら

んん〜。LIXILだと桧家住宅の標準仕様で選べるのはハイブリッドサッシだけか。樹脂サッシは諦めて、色は妻にお任せしま〜す。

外側は外壁に合わせつつ、汚れが目立たない「シャイングレー」がいいな〜。内側は明るく見える「ホワイト」でおねがいします〜!

と、こんな形で、窓の仕様を決めます。色は内側と外側で組み合わせを選べるので、多くは外壁を決めてから窓を決めることが多いみたいです。それぞれたくさんの色の組み合わせがあるので、迷う場合には満足行くまで決定を待ってもらいましょう。

妻は、YKKのAPW330「サテンシルバー」と、LIXILのサーモスⅡ「シャイングレー」の色味を見て最終的に、LIXILが良かったそうなので、色味で選ぶのも良いと思います。断熱性は少しYKKに負けてしまいますが、ハイブリッドのアルミの方が発色がよかったみたいです。また、サーモスⅡの方が、サッシに対してガラス面積が広かったので、そこも選択の決め手になったみたいです。

窓に大事なのは、設置場所、大きさと数!形状!

窓は、壁に比べて断熱性や気密性が劣ります。そのため、窓の設置数が多いと、基本の断熱性能・気密性能が高い家であっても、断熱性能・気密性能が落ちます。また、窓から日差しを入れすぎると、家が暑くなってしまうため、軒(ノキ)や庇(ヒサシ)などを有効に活用して、夏は不必要な日差しを入れない工夫も必要になります。

窓は、内側と外側で熱を伝えやすい部分で、熱を橋渡ししてしまう存在となります。また、局部的に熱を伝えてしまう部分で、熱が逃げていく場所にもなります。断熱性能の低下を招き、熱伝導率が高まってしまうと、内部結露の原因ともなってしまうため、耐久性を保つためにも十分に配慮しなければならない部分です。省エネという観点からも、冷暖房効率を落とす原因となり、光熱費の増大を招くことになります。

設置場所、大きさと数:南側に軒(ノキ)や庇(ヒサシ)とセットで設置をしましょう

夏涼しく冬を暖かくしたい場合は下記2つのポイントを知って、意識をして窓を設置するようにしましょう!全部できる必要はないですが知って意識をしておくことが大事です。

  • 家の南面に、軒(ノキ)や庇(ヒサシ)とセットで窓を設置しましょう。
  • 家の東面や西面や北面は、必要な場合を除いて窓は少なく、小さく設置しましょう。
夏と冬の軒と庇
夏と冬の軒と庇

窓の形状について

窓の形状によって、気密性能や換気性能が違います。具体的には下記のとおりです。

おすすめの窓:引き違い窓・縦すべり窓・横すべり窓

引き違い窓はよく見る窓で、庭やベランダに出る際に便利な窓ですが、開口部を大きくつくりがちになりますので、注意しましょう。シャッターの設置は防犯上も、冷暖房効率の観点でもおすすめです。

縦すべり窓は形状のバリエーションが多く、換気性能が高く気密性能も高いのでおすすめの窓です。お気に入りの窓としては横すべり窓で、くもりガラスにすると外からの視線を遮りつつ換気ができ、開けたままでも雨が吹き込みにくいのでこちらもおすすめです。ほかFIX窓などがありますが、あまり多くつくりすぎないようにしましょう!

引き違い窓
引き違い窓

ガラスが左右に動く窓です。比較的大きな開口がとれ、ガラスの取り外しができます。掃き出し窓として庭やベランダに出る際の窓として便利です。またシャッターが付けられます。人の出入りにも使用することがあることから、ガラスサッシ面が大きく断熱性・気密性は低めです。

縦すべり窓
縦すべり窓

ガラスが外側へ開きます。ガラスは自由な位置で止められるので、通風量の調節が簡単です。外側のガラスの清掃も容易です。サイズのバリエーションが豊富で、人が通れないよう細く作ることもできますので防犯面でも効果を発揮する窓を作れます。外側へ露出した窓が風を内部に入れるので、引違い窓よりも換気に有利です。また、気密性が高い窓です。

横滑り窓
横滑り窓

ガラスが外側ヘ開きます。開いていても雨が降り込みにくく、曇りガラスにすると、ある程度視線を遮りながら換気が可能です。水まわりの換気窓としてよく使用されます。また、気密性が高い窓です。

おすすめしない窓

ルーバー窓は、住宅全体の気密性を損ないますので、おすすめできず、天窓も雨漏り等の観点で不利となるためあまりおすすめできないと思います。

ルーバー窓
ルーバー窓

ハンドル操作により、ガラスの羽根が開閉する換気・通風に便利な窓です。ルーバーは完全に密閉ができない状態のため、住宅全体の気密性能が損なわれてしまい、結果換気性能も落ちてしまう場合があります。

天窓
天窓

屋根部分に付けられる窓で、通常の窓の3倍の採光が得られます。FIXタイプや開閉するタイプがあります。屋根部分に取り付けますが、うまく設置しないと太陽光を取り込みすぎて暑くなってしまったり、雨漏り要因の一つとなってしまう場合があります。

窓が発熱・冷房してくれるわけではない。最後はお値段とも相談しましょう!

窓は、部屋の見え方や外観にも影響が大きいため、おしゃれに見せるために大きくたくさんつけることを計画してしまいがちですが、実生活上では窓が大きく多いことによるデメリットのほうが大きいです。換気が考慮されているいまの住宅では、多く付けすぎないように注意することが必要です。

また、断熱性能が高い窓もありますが、窓自体が発熱・冷房をしてくれるわけではなく、トリプルガラスなどは重量も重くなることから、期待し過ぎには注意が必要です。「引き違い窓を設置する際のシャッターはおすすめ」です。ただ、最後はお値段と相談になるかなと思います。

私の家は、窓を大きく・たくさんつけ過ぎてしまったかなと少し後悔しています。窓はたくさんない方が物が置けたりお隣や道路からの視線を気にする必要がなくなるので快適です。ぜひ、工務店の方とも相談しながら後悔しない窓の設置を検討してみてください。

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